公開: 2023年3月12日
更新: 2023年4月8日
信仰の対象となる『神』の姿を物質的な方法で表現してはならないとする考え方を、偶像崇拝禁止と呼びます。これは、抽象的な概念である『神』を、言葉(文字は許されます)以外の方法で表現することを、禁止するもので、元はモーゼの十戒に基づく戒律です。具体的な表現を用いることで、人々に過剰なイメージを与えるからです。例えば、見た目の美しさなどです。
これは、人が「見た目」の美しさで、内容を深く吟味せずに受け入れる傾向があることを懸念したためだと考えられます。この点は、古代ギリシャの人々が、良い物、善い人は、見た目も美しい、と考えたのとは対照的です。見た目は見にくい姿・形でも、素晴らしい人、素晴らしいものはある、とする考え方です。現代の言葉で言うと、ルッキズムの否定です。